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2027年に恵方巻きを食べるなら、向くのは北北西やや北です。 方角の名前でいえば「壬(みずのえ)」、十二支でいえば「亥(い)と子(ね)の間」にあたります。
このページでは、恵方がどう決まるのかを辞典の記述にそって確かめ、2035年までの恵方と、2030年までの節分の日付を表にしました。表の値は干支と二十四節気の正典データから機械で書き出し、デプロイのたびに別の計算で検算しています。
2027年の恵方と節分を1枚で
| 確認したいこと | 2027年 |
|---|---|
| 恵方 | 壬(みずのえ)の方角。十二支でいうと亥子の間 |
| 16方位でいうと | 北北西やや北 |
| 角度 | 真北から時計回りに345度(北から西へ15度) |
| 決まり方 | 2027年の干支は丁未(ひのとひつじ)。十干が丁の年は壬の方角 |
| 節分 | 2月3日(水) |
| 立春 | 2月4日(木)10時46分(中央標準時) |
| 同じ恵方になる年 | 前回は2022年、次は2032年 |
恵方と十干の対応はデジタル大辞泉「恵方」の恵方一覧、節分と立春の日付は国立天文台「令和9年暦要項 二十四節気および雑節」によります。角度は、十二支を真北から30度ずつ割り当てる方位の数え方から出しました。出し方は下の「北北西やや北は何度か」に書いています。
恵方巻きは、節分の日にその年の恵方を向いて食べる太巻き寿司とされます(デジタル大辞泉「恵方巻」)。2027年2月3日の節分に向くのは、2027年の恵方です。2026年の節分で向いた南南東やや南(165度)とは、ちょうど180度反対の向きになります。
恵方はその年の十干で決まる。方角は4つだけ
恵方は、その年の福徳をつかさどる歳徳神(としとくじん)がいるとされる方角です(デジタル大辞泉「歳徳神」)。陰陽道に由来し、「明きの方(あきのかた)」とも呼ばれます。
どの方角になるかは、その年の干支のうち十干(甲・乙・丙・丁・戊・己・庚・辛・壬・癸)だけで決まります。十二支(子・丑・寅…)は関係しません。だから同じ年なら、生まれ年に関係なく誰にとっても同じ方角です。
割り当て方には決まりがあります。世界大百科事典の説明では、十干を陽と陰に分け、陽の干(甲・丙・戊・庚・壬)には徳があり、陰の干(乙・丁・己・辛・癸)はそれぞれ陽の干に割り当てられます。たとえば己の年は甲の方角です。2027年の丁も陰の干で、壬の方角に割り当てられています。
もうひとつ、方角として使われる十干は8つしかありません。二十四方位は、甲・乙・丙・丁・庚・辛・壬・癸の八干と十二支、乾・坤・巽・艮の4つを合わせた24方向で、戊と己は入っていません(世界大百科事典「方位」)。結果として恵方になるのは甲・丙・庚・壬の4つの方角だけで、甲・庚・壬には十干が2つずつ、丙には4つが重なります。
| 年の十干 | 恵方 | 十二支でいうと | 16方位でいうと | 角度 | 西暦の下1けた |
|---|---|---|---|---|---|
| 甲(きのえ) | 甲(きのえ)の方角 | 寅卯の間 | 東北東やや東 | 75度 | 4 |
| 乙(きのと) | 庚(かのえ)の方角 | 申酉の間 | 西南西やや西 | 255度 | 5 |
| 丙(ひのえ) | 丙(ひのえ)の方角 | 巳午の間 | 南南東やや南 | 165度 | 6 |
| 丁(ひのと) | 壬(みずのえ)の方角 | 亥子の間 | 北北西やや北 | 345度 | 7 |
| 戊(つちのえ) | 丙(ひのえ)の方角 | 巳午の間 | 南南東やや南 | 165度 | 8 |
| 己(つちのと) | 甲(きのえ)の方角 | 寅卯の間 | 東北東やや東 | 75度 | 9 |
| 庚(かのえ) | 庚(かのえ)の方角 | 申酉の間 | 西南西やや西 | 255度 | 0 |
| 辛(かのと) | 丙(ひのえ)の方角 | 巳午の間 | 南南東やや南 | 165度 | 1 |
| 壬(みずのえ) | 壬(みずのえ)の方角 | 亥子の間 | 北北西やや北 | 345度 | 2 |
| 癸(みずのと) | 丙(ひのえ)の方角 | 巳午の間 | 南南東やや南 | 165度 | 3 |
表は、デジタル大辞泉「恵方」の恵方一覧を十干の順に並べ、角度と16方位の言い方を足したものです。辞典の一覧にも西暦の下1けたが並んでいて、十干が10年でひと回りするので、下1けたを見れば恵方がわかります。2027年は下1けたが7なので丁、恵方は壬です。
2026〜2035年の恵方早見表
| 年 | 干支 | 恵方 | 16方位でいうと | 角度 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年 | 丙午(ひのえうま) | 丙(ひのえ)の方角 | 南南東やや南 | 165度 |
| 2027年 | 丁未(ひのとひつじ) | 壬(みずのえ)の方角 | 北北西やや北 | 345度 |
| 2028年 | 戊申(つちのえさる) | 丙(ひのえ)の方角 | 南南東やや南 | 165度 |
| 2029年 | 己酉(つちのととり) | 甲(きのえ)の方角 | 東北東やや東 | 75度 |
| 2030年 | 庚戌(かのえいぬ) | 庚(かのえ)の方角 | 西南西やや西 | 255度 |
| 2031年 | 辛亥(かのとい) | 丙(ひのえ)の方角 | 南南東やや南 | 165度 |
| 2032年 | 壬子(みずのえね) | 壬(みずのえ)の方角 | 北北西やや北 | 345度 |
| 2033年 | 癸丑(みずのとうし) | 丙(ひのえ)の方角 | 南南東やや南 | 165度 |
| 2034年 | 甲寅(きのえとら) | 甲(きのえ)の方角 | 東北東やや東 | 75度 |
| 2035年 | 乙卯(きのとう) | 庚(かのえ)の方角 | 西南西やや西 | 255度 |
10年あれば十干がひと回りするので、4つの方角がすべて出てきます。北北西やや北は、下1けたが2と7の年に5年ごとに巡ります。
干支は西暦4年を甲子として西暦から一意に決まり、表もその規則で出しています。生まれ年の干支は干支早見表で調べられます。2027年の干支「丁未」の意味は2027年の干支 丁未(ひのとひつじ)にまとめました。
2027年の節分は2月3日(水)。立春の前日にあたる
節分は季節を分ける日で、本来は立春・立夏・立秋・立冬の前日を指しました。今は立春の前日だけが残っています(国立天文台 暦Wiki「雑節とは?」)。立春が決まれば節分も決まるので、日付は毎年の二十四節気から出ます。
2027年の立春は2月4日(木)10時46分。その前日の2月3日(水)が節分です。国立天文台が令和8年2月2日に発表した令和9年暦要項でも、雑節の節分は2月3日と載っています。
節分といえば2月3日と覚えている方も多いのですが、日付は固定ではありません。立春の時刻は1年ごとにおよそ6時間ずつ遅くなり、うるう年に少し早く戻ります(国立天文台「節分の日が動き出す」)。立春が2月3日の夜にずれ込む年は、節分が2月2日になります。
| 年 | 節分 | 立春(中央標準時) | 日付の出どころ |
|---|---|---|---|
| 2021年 | 2月2日(火) | 2月3日(水)23時59分 | 国立天文台 暦要項 |
| 2022年 | 2月3日(木) | 2月4日(金)5時51分 | 国立天文台 暦要項 |
| 2023年 | 2月3日(金) | 2月4日(土)11時43分 | 国立天文台 暦要項 |
| 2024年 | 2月3日(土) | 2月4日(日)17時27分 | 国立天文台 暦要項 |
| 2025年 | 2月2日(日) | 2月3日(月)23時10分 | 国立天文台 暦要項 |
| 2026年 | 2月3日(火) | 2月4日(水)5時02分 | 国立天文台 暦要項 |
| 2027年 | 2月3日(水) | 2月4日(木)10時46分 | 国立天文台 暦要項 |
| 2028年 | 2月3日(木) | 2月4日(金)16時31分 | 計算値 |
| 2029年 | 2月2日(金) | 2月3日(土)22時21分 | 計算値 |
| 2030年 | 2月3日(日) | 2月4日(月)4時08分 | 計算値 |
2021年と2025年は、節分が2月2日でした。国立天文台によると、2021年に2月2日になったのは1897年以来124年ぶりのことです。
2028年から2030年は、国立天文台の暦要項がまだ出ていない年です。ここではVEILの二十四節気の計算で出した値を載せています。この計算は、国立天文台が公表している2004〜2027年の節入り288件と、日付がすべて一致しています。2029年は立春が2月3日の22時台になる計算で、節分は2月2日になる見込みです。暦要項は令和8年分が令和7年2月3日、令和9年分が令和8年2月2日に発表されています。2028年分が発表されたら、表を国立天文台の値に置き換えます。
北北西やや北は何度か。角度の出し方とコンパスの合わせ方
昔の方位では、真北を子として、北東南西の順に30度ずつ十二支を割り当てました(百科事典マイペディア「方位」)。子が0度、丑が30度、寅が60度と進み、亥は330度です。2027年の恵方「亥子の間」は330度と360度のまん中なので、345度になります。
二十四方位で数えても同じ答えになります。二十四方位は360度を24に分けた15度刻みの並びで、子のひとつ西隣が壬です(占い用語集「二十四山」)。子を0度とすると、壬は345度にあたります。
ふだん使う16方位は22.5度刻みで、北北西は337.5度。345度は北北西から北へ7.5度寄った向きなので、「北北西やや北」と呼ばれます。北から数えれば西へ15度です。
方位磁針で合わせるときは、北のずれに気をつけて
345度は、地図と同じように真北を0度とした角度です。方位磁針の針が指す北(磁北)は、日本では真北より西にずれています。国土地理院の磁気図(2020.0年値)では、東京で7度40分ほどのずれです。磁石のコンパスで真北から345度の向きを取るなら、目盛りは下の表のようになります。
| 都市 | 磁北のずれ(真北から西へ) | 方位磁針で345度の向きを取る目盛り |
|---|---|---|
| 札幌 | 9度40分 | 354度40分 |
| 東京 | 7度40分 | 352度40分 |
| 大阪 | 7度40分 | 352度40分 |
| 福岡 | 7度50分 | 352度50分 |
| 那覇 | 5度30分 | 350度30分 |
ずれの値は、国土地理院が公開している偏角一覧(約10km四方の区画ごとの値)から、各都市の中心部を含む区画を引きました。真北と磁北のどちらで合わせるかを決めた記述は、今回確かめた辞典には見当たりませんでした。スマートフォンの方位アプリには、真北と磁北を切り替えられるものがあります。家族で食べるなら、どちらで合わせたかをそろえておくと迷わずにすみます。
恵方巻きの由来は、辞典でも書き方が分かれる
恵方巻きの起こりや広まり方は、辞典によって書き方が違います。確かめられた記述だけを並べました。
| 辞典 | 起こり | 全国に広まった時期 | 食べ方 |
|---|---|---|---|
| デジタル大辞泉 | 大阪地方の習慣 | 2000年(平成12年)ごろから | その年の恵方を向き、願い事を思いながら黙って食べる |
| 日本の郷土料理がわかる辞典 | 大阪の名物料理・大阪などの慣習 | 1990年ごろからコンビニなどで売られ、一般に広まった | 縁を切らないよう、1本を切らずに無言で丸かじりする |
広まった時期は「1990年ごろ」と「2000年ごろ」で10年の開きがあります。売られ始めた時期と、全国に知られた時期を、それぞれ別の地点で区切っているとも読めます。大阪の習慣だったという点は、どちらの辞典も同じです。黙って食べると願い事がかなう、という部分は、デジタル大辞泉でも伝え聞いた話の形で書かれています。言い伝えとして楽しむのがちょうどよさそうです。
恵方を向く習わしは、恵方巻きのほかにもあります。世界大百科事典によると、恵方が特に言われ出したのは江戸時代以降で、暦の普及とともに広まりました。歳神棚を恵方に向けてしつらえる、恵方にあたる社寺へ初詣に行く「恵方参り」、元日の若水を恵方にあたる井戸からくむ、といった習俗が生まれています。日本大百科全書は、日本では恵方を、正月に歳神が訪れてくる方角と受け止めてきたと説明しています。
節分の豆まきは、恵方とは別の流れです。国立天文台の暦Wikiでは、中国にルーツを持つ追儺(ついな、おにやらい)という儀式から派生したものとされています。デジタル大辞泉には、鬼打ち豆をまく、柊の枝に鰯の頭を刺して戸口にはさむ、といった節分の夜の習慣が載っています。節分を季節の境目の儀礼として読む見方は、天中殺と日本の節分文化で取り上げました。
九星気学の吉方位とは別の決まり
恵方と九星気学の吉方位は、どちらも良い方角として語られますが、決まり方も使われる場面も違います。
| 比べるところ | 恵方 | 九星気学の吉方位 |
|---|---|---|
| 何で決まるか | その年の十干 | その年の年盤と、自分の本命星 |
| 人による違い | 同じ年なら全員同じ | 本命星ごとに違う |
| 方角の細かさ | 二十四方位の1方向(15度の幅) | 北・北東・東などの八方位 |
| 2027年は | 北北西やや北 | 星ごとに違う |
| 使われる場面 | 恵方巻き・恵方参り・歳神棚 | 旅行や引っ越しなど、移動する方角 |
二十四方位は八方位をそれぞれ3つに分けたものです(日本大百科全書「方位」)。恵方は、その中の1方向を指します。
2027年の九星気学では年盤の中宮は九紫火星で、全員に共通する凶方位は五黄殺が北・暗剣殺が南・歳破が北東です。恵方の北北西やや北は北寄りの向きですが、恵方巻きは家の中で向きを変えて食べるもので、どこかへ移動するものではありません。自分の本命星の2027年の吉方位は九星気学 2027年の運勢の吉方位一覧に、方位の取り方は九星気学の吉方位ガイドにまとめています。
なお、百科事典マイペディアには、恵方は年の干支で毎年変わるほか、個人では生年月日の干支によっても異なる、という説明もあります。このページの表は、デジタル大辞泉の「その年の十干によって定められる」という説明にそって、年ごとの恵方だけを出しています。
よくある質問
2027年の恵方巻きはどの方角を向いて食べますか
北北西やや北です。方角の名前では壬(みずのえ)、十二支では亥と子の間にあたり、真北から西へ15度の向きです。2027年の十干が丁なので、壬の方角になります。
2027年の節分は何日ですか
2月3日(水)です。国立天文台の令和9年暦要項で、翌日の立春が2月4日(木)10時46分と発表されていて、節分はその前日にあたります。
恵方はなぜ毎年変わるのですか
恵方がその年の十干で決まるからです。十干は10年でひと回りし、方角は甲・丙・庚・壬の4つに割り当てられます。北北西やや北なら、下1けたが2と7の年に5年ごとに巡ってきます。
次に節分が2月2日になるのはいつですか
計算では2029年です。2029年は立春が2月3日の22時台になるため、節分が2月2日になります。2028年以降の日付は、国立天文台の暦要項が発表されて確定します。
恵方と九星気学の吉方位が違うときは、どちらを見ればいいですか
この2つは決まり方も使う場面も別のものとして扱われています。恵方は節分の恵方巻きや恵方参りで誰もが同じ方角を向くもの、九星気学の吉方位は本命星ごとに旅行や引っ越しで見る方角です。
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