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エンパスとは|HSPとの違いと6つのタイプを解説|VEIL

(更新: ) チャブばあばのマスコット チャブばあば監修

この記事のポイント

エンパスの特徴とHSPとの違いを比較表で解説。6つのタイプ分類、共感しすぎて疲れる場面10選、自分を守る方法をまとめました。

エンパスとは

エンパスとは、他者の感情やエネルギーを、まるで自分のもののように感じ取ってしまう人のことです。英語の「empathy(共感)」から派生した言葉で、精神科医ジュディス・オルロフ博士が著書の中で広く紹介したことで知られるようになりました。

「友人の悩みを聞いていたら、自分まで胸が苦しくなった」「満員電車に乗ると、誰のものかわからない疲労感がどっと押し寄せる」「病院のお見舞いに行くと、自分まで体調が悪くなる」。こんな経験に覚えがある方は、エンパスの傾向を持っているかもしれません。

エンパスは人口の約1〜2%と言われており、HSPの中でも特に共感の度合いが強い人がエンパスに該当すると考えられています。

大切なのは、エンパスは「おかしい」ことでも「弱い」ことでもないということ。他者の気持ちを深く感じ取れる力は、適切に扱えば人間関係や仕事において大きな強みになります。

エンパスとHSPの違い

エンパスとHSPはよく混同されますが、厳密には異なる概念です。

比較項目エンパスHSP
提唱者ジュディス・オルロフ博士エレイン・アーロン博士
主な敏感さ他者の感情・エネルギー五感を含む刺激全般
感じ方他者の感情を「自分のもの」として体感する刺激を深く処理し、影響を受けやすい
該当率人口の約1〜2%人口の約15〜20%
苦手な場面人混み、感情的な場、病院など大きな音、強い光、忙しい環境など
学術的位置づけ臨床経験ベースの概念心理学の研究に基づく概念
関係性HSPの中の一部がエンパスエンパスを含む広い概念

簡単に言えば、HSPは「刺激全般に敏感な人」、エンパスは「特に他者の感情やエネルギーを自分のことのように受け取ってしまう人」です。すべてのエンパスはHSPの特徴を持っていますが、すべてのHSPがエンパスではありません。

HSPの特性について詳しく知りたい方は、HSPとは?の記事をご覧ください。

エンパスの6つのタイプ

オルロフ博士をはじめとする研究者たちは、エンパスをいくつかのタイプに分類しています。ここでは代表的な6つのタイプを紹介します。複数のタイプに当てはまることもあります。

タイプ特徴具体例
身体直感型他者の身体的な不調を自分の身体で感じ取る友人が頭痛のとき、自分も頭が痛くなる
感情型他者の感情をダイレクトに受け取る周囲の人が悲しいと、理由なく涙が出る
知覚型場所やモノからエネルギーを感じ取る初めて入った部屋の「空気」で居心地がわかる
精神型他者の思考や信念を感じ取る相手が口に出していない本音がわかることがある
動物型動物の気持ちや体調を感じ取るペットの体調不良を病院に行く前に察知する
地球型自然環境や天候の変化に身体が反応する地震の前に体調が変わる、天気で気分が左右される

もっとも多いのは「感情型」で、エンパスの大多数がこのタイプに当てはまるとされています。自分がどのタイプかを知ることで、何に対してエネルギーを消耗しやすいかがわかり、対策が立てやすくなります。

エンパスあるある10選

エンパスの人が日常的に経験しやすい場面をまとめました。

No.あるある
1人混みに行くと、誰のものかわからない疲労感や感情が押し寄せる
2ニュースや映画の悲しいシーンで、何日も引きずってしまう
3相手が怒っていると、自分まで胸がザワザワして落ち着かない
4「なんであなたにわかるの?」と驚かれることがある
5一人になるとホッとして、急に元気が戻る
6嘘をついている人がなんとなくわかる
7病院のお見舞いや葬儀の後にぐったり疲れる
8初対面の人の「本当の気持ち」を感じ取ってしまう
9愚痴を聞いた後、自分の気持ちなのか相手の気持ちなのかわからなくなる
10自然の中にいると、深いレベルで癒される感覚がある

5個以上当てはまるなら、エンパスの傾向が強いかもしれません。

エンパスが自分を守るための方法

エンパスの共感力は素晴らしい才能ですが、自分を守る方法を知らないと、他者のエネルギーに振り回されて消耗してしまいます。ここでは、日常で使える具体的な方法を紹介します。

エネルギーの境界線を意識する

「これは自分の感情? それとも相手の感情?」と自分に問いかける習慣をつけましょう。他者の感情を受け取っていることに気づくだけで、その影響は大幅に軽減されます。

グラウンディングを行う

地面に足の裏をしっかりつけて、「自分はここにいる」と意識する。大地とつながるイメージで深呼吸をする。このシンプルなワークだけで、エネルギーが安定します。裸足で土や草の上を歩くのも効果的です。

浄化の習慣を持つ

エンパスにとって、受け取ったエネルギーを「リセット」する習慣は必須です。入浴(特に塩風呂)、セージやお香を焚く、瞑想するなど、自分に合った浄化方法を見つけてください。瞑想の基本的なやり方も参考になります。

一人の時間を聖域にする

エンパスにとって、一人の時間は贅沢ではなく必要不可欠なものです。「毎日30分は誰とも話さない時間を作る」など、意識的に確保してください。この時間に自分のエネルギーをリセットすることで、また人と関わるエネルギーが湧いてきます。

人間関係を見直す

エンパスは「エネルギーバンパイア」(関わると消耗する人)の影響を受けやすい傾向があります。すべての人に同じように接する必要はありません。エネルギーを奪われると感じる相手とは適切な距離を取り、自分を充電してくれる人との時間を大切にしましょう。

自然の中で過ごす

多くのエンパスは自然の中にいると深い癒しを感じます。公園の散歩、海辺のウォーキング、森林浴など、定期的に自然と触れ合う時間を作ることで、蓄積したエネルギーの重さがリリースされます。

よくある質問

エンパスは治せる?

エンパスは病気ではなく体質・気質なので、「治す」ものではありません。ただし、共感しすぎて日常生活に支障が出ている場合は、境界線の引き方やエネルギーマネジメントを学ぶことで、楽に生きられるようになります。カウンセリングやセラピーを通じて、自分を守るスキルを身につける方も多いです。

エンパスとスピリチュアルの関係は?

エンパスの概念はスピリチュアルの文脈で語られることも多いですが、精神医学の分野でも「高い共感性」として研究されています。スピリチュアルな視点で捉えるか、科学的な視点で捉えるかは個人の自由です。大切なのは、自分の特性を理解して適切にケアすることです。スピリチュアルに興味がある方は、スピリチュアルとはもあわせてどうぞ。

エンパスに向いている仕事は?

カウンセラー、セラピスト、看護師、保育士、動物関連の仕事、アーティスト、ライターなど、共感力を活かせる仕事が向いています。ただし、感情労働の負荷が大きすぎる環境は消耗するため、「共感力を活かせるが、自分のペースで休める環境」がベストです。


※ この記事は一般的な情報提供を目的としており、医療・心理カウンセリングの代替ではありません。深くお悩みの方は、専門の医療機関やカウンセラーにご相談ください。


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